FAR POST ANALYTICS

算出方法

FPA Score Methodology

FPAスコアは、ひとつの問いを0から100までの数値に圧縮した指標です。このJリーグの選手の記録は、欧州移籍の候補として見るに足る選手のプロファイルとどれだけ似ているか。

この尺度は生の合計値ではなくパーセンタイルです。FPAスコア70は、データベース上の対象選手のうちおよそ70%より上位にあることを意味し、50が集団の中央にあたります。生スコアを引き伸ばさずパーセンタイルを用いるのは実務的な理由からです。シーズンのデータを更新して内部の値が動いても、「70」という数字の意味はぶれないからです。

スコアはどう作られるか

スコアは3つの段階を経て作られます。構造は公開します。誰も検証できない数字は信頼に値しないからです。公開しないのは重みづけであり、その理由はすぐ次の項で説明します。

  1. 190分あたりへの正規化

    得点、枠内シュート、キーパス、成功パス、成功ドリブル、タックル、インターセプト、デュエル勝利といったすべての生の累積スタッツを、90分あたりの数値に変換します。最初に、そして最も大きく効く補正です。500分で4得点の交代要員と2,400分で9得点の主力を分けるのは5点の差ではなく、交代要員の側が上回る効率です。シーズンの累積記録は出場機会を報い、ローテーションを罰します。出場時間がまだ実力に追いついていない選手を見つけるという目的には、まさに逆の偏りです。標本が一定水準に満たない選手はそもそも評価しません。数試合から算出した90分あたりの数値は、シグナルの衣をまとったノイズだからです。

  2. 2比較集団内でのパーセンタイル変換

    90分あたりの数値は、それ単体では意味が乏しいものです。90分あたり2回のタックルは守備的MFにとって平凡でも、ウイングにとっては非凡な数字です。そこで各数値を、同じポジションの選手からなる比較集団のなかでのパーセンタイルに変換します。すべての指標が「このタイプの選手として、この記録はどれだけ珍しいか」という同一の単位で表されることになります。ポジション基準の比較は、モデルが得点・アシストの順位表に堕することも防ぎます。そうでなければ、DFや低い位置のMFはどれだけ良いプレーをしても永久に浮かび上がりません。

  3. 3ポジション別の重みづけ合算

    得点力・創造性・パス・ドリブル・守備・デュエルの6軸のパーセンタイルを、2つの文脈指標とともにひとつの数値に合算します。実際にどれだけ出場しているか、そしてどれだけ若いかです。重みは均等ではなく、ポジションごとに異なります。センターフォワードのプロファイルで重要なものと、サイドバックのそれで重要なものは同じではないからです。またその選手の最も強い部分に、最も弱い部分より大きな重みを置きます。補強とは多くの場合、弱点がないことよりも特定の強みに賭ける行為だからです。

この3段階を経た結果を、先に述べた0〜100のパーセンタイル尺度に乗せたものが、サイト全体で表示される数値です。

公開しないもの

指標ごとの重みと、ポジション別の重みづけセットは公開しません。理由は単純で、独自手法といった言葉で包むより、そのまま申し上げるほうがよいと考えます。重みづけはこのモデルで実際に手間をかけて辿り着いた部分であり、同時に最も容易に模倣できる部分でもあります。上に記した3段階の構造はフットボール分析において通常の手法であり、公開しても失うものはありません。重みづけは通常のものではなく、だからこそ手元に残します。

これが読者にとって意味するところは明確で、述べておくべきことです。FPAスコアは、このページだけを見て独立に再現することはできません。それに対する誠実な応答は、そうでないふりをすることではなく、代わりに結果で評価されることだと考えています。下の検証の項がその役割を担います。

スコアに見えないもの

FPAスコアは全面的に試合のイベントデータから作られています。イベントデータに残らないものはこのスコアには見えず、その見えないもののいくつかは、移籍の成否を分ける最も決定的な要因です。

戦術的適応力
選手の数字は、特定のシステム、特定の指示、特定のチームメイトのなかで生まれます。ポゼッション志向のクラブでパスのパーセンタイルを積み上げたMFが、試合の大半をボールなしで過ごすチームでも機能するかどうかに、スコアは答えません。
メンタリティと気質
定位置を失ったとき、敵地の厳しい観客の前で、あるいは半年間先発から遠ざかったときに選手がどう反応するかは、イベントデータには存在しません。強化部門はこれを最優先の変数として扱いますし、それは正しい。スコアはこの点にまったく踏み込めません。
言語と文化への適応
日本から欧州のリーグへ渡ることは、移籍である前に移住です。定着、言語、家族との距離、慣れない国での日常の実務が、数字の上ではまさに始まろうとしていたキャリアを終わらせた例があります。
負傷歴と耐久性
スコアは出場時間を読みますが、欠けた時間がなぜ欠けているのかは読めません。断続的なシーズンから出た良好な90分あたりの記録は、ローテーション要員のものかもしれず、負傷を繰り返す選手のものかもしれず、スコアはその二つを区別できません。
ディビジョン間のデータ収集格差
現在のデータソースはJ1については守備の詳細指標を提供しますが、J2・J3については提供せず、タックル・インターセプト・デュエルの項目が空で返ってきます。その結果、J2・J3の選手は実際のプレーより守備項目の評価が低く出て、総合のFPAスコアもJ1より構造的に低くなります。この差を実力差と誤解されるままにするより、先に明示するほうがよいと判断しました。収集範囲が揃うまでは、ディビジョンをまたいで比べるのではなく、同一ディビジョン内で比較してください。

FPAスコアはスクリーニングの道具です。この主張の大きさについては率直であるべきでしょう。この指標の目的は、2千人規模のデータベースを、誰かが目を向ける価値のある候補群に絞り込むことであり、それ以上ではありません。評価額ではなく、獲得の推薦でもなく、選手を直接見ることの代わりにもなりません。この指標が浮かび上がらせた名前は、いずれも作業の結論ではなく出発点です。

データ出典

選手・スカッド・試合の記録はAPI-Footballから取得しており、J1・J2・J3を対象としています。現在のデータセットは2024シーズンです。詳細指標の拡充は継続中で、データベースの収集範囲が広がるほど比較集団も精緻になります。

スカウティングレポートで、APIが提供しない決定力、チャンス創出、守備関与量などに言及する際は、Football LABと相互に確認します。この二つの出典に遡れない数字は、公開するレポートには入れません。

この指標をどう検証するか

現実と照らし合わせない評価モデルは、小数点のついた意見にすぎません。私たちが出すすべてのスカウティング判定には日付が付き、その後その選手に実際に何が起きたかを追跡します。成立した移籍、ついに成立しなかった移籍、そして外れた判定も併せて記録します。この記録こそ、FPAスコアが実在する何かを測れているかを試す唯一意味のある試験であり、まさにその理由で公開し続けています。

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